【独学で資格取得/FP3級】苦手な部分①-5 賠償責任保険

今回も頭の中でまとまっておらず、ミスの多い賠償責任保険についてまとめます。

まずは賠償責任保険の定義をおさらいしておきます。

賠償責任保険:偶然の事故によって損害賠償責任を負った場合に保証される保険

損害賠償責任とはそもそも何なのかと言いますと、個人の故意もしくは過失で他人の身体・持っているものに損害を与えた場合、その損害に対し金銭で賠償する責任を負うこととのことです。

つまり、他の人に対して怪我をさせてしまったり、ものを壊してしまった場合に賠償してください!と言われることもあると思いますが、これに対して備える保険ということですね。

賠償責任保険が補償してくれるのは、偶然の事故ということなので損害賠償責任の中でも過失による事故のみが該当するということですね。

※言葉の定義として、故意:わざとすること、過失:不注意でしでかす思わぬ過ちのため

賠償責任保険の中にもさらに細かい保険の種類が存在します。

それらの中でも問題で出てきたもの①個人賠償責任保険②PL保険(生産物賠償責任保険)③受託者賠償責任保険④施設所有(管理)人賠償責任保険について誰もしくは何が対象となっているか注意しながらまとめていきますね。

①個人賠償責任保険とは

まずは個人賠償責任保険が誰もしくは何に対して補償されるのかを確認してみましょう。

個人賠償責任保険は、日常生活における事故で他人に怪我をさせたり、他人のものを壊したために損害賠償責任を負うことになった場合に備える保険となっています。

補償されるものは具体例の一部を記載してみます。

  • 買い物中に商品を落とし、壊してしまった
  • 飼い犬が散歩中に他の人を噛んでしまった
  • ベランダからものを落とし、怪我をさせてしまった
  • 自転車に乗っている際に他の人をはねてしまった

※除外されるものは下記のようなものです。

①他の人から預かっているもの、借りているものに対する賠償責任

②業務遂行中の賠償責任

③自動車の所有・使用・管理に起因する賠償責任

④同居している親族に対する賠償責任

⑤地震・噴火・火災による損害

対象:本人・配偶者・生計を一にする同居家族・別居の未婚の子

こうして見るとやはり、日常的に起こりそうなものはこの賠償責任保険でカバーできるように見えますね。

補償されるものの根本としてあるのはやはり、他人の身体もしくは所有物に対する賠償責任であるということでしょうか。

補償されるのが本人を含めた家族となっているので、その人たちは本人という認識で他人ではないので同居している親族に対しては賠償責任が生じないのですね。

また、子供がいたずらで他の人の車に傷をつけてしまった場合や、自転車走行中に車に当たってしまい車に傷をつけてしまった場合など故意で偶然起きてしまったものについては補償される場合もあるようです。

除外されるもののうち①〜③に関しては、他の人の身体・ものに対して賠償責任が生じる気もしますが、他にこれを対象とした保険が存在しているので個人賠償責任保険の補償範囲から外れていると考えられます。

それぞれ軽く書いてみると、

①他の人から預かっているもの、借りているものに対する賠償責任→受託者賠償責任保険

②業務遂行中の賠償責任→施設所有者賠償責任保険、請負業者賠償責任保険など

③自動車の所有・使用・管理に起因する賠償責任→自動車管理者賠償責任保険

FP3級の問題を解く際には、日常生活で起こりうることなのか・除外されているものに該当していないかということに対してしっかり考えれば対応できそうですね。

②PL保険(生産物賠償責任保険)とは

PL保険(生産物賠償責任保険)は製造業者が製造・販売した商品が原因で他人に損害を与えてしまったために損害賠償責任を負ってしまった場合に備える保険となります。

対象:事業者

支払いの対象の具体例

  • 製造した自転車が安全に欠けていて利用者が怪我をした
  • 製造したテレビが発火し火事になった

※支払いの対象外→製品自体の損害・回収・修理・交換などの費用

現在は、製造物責任法により、商品の欠陥(製造上・設計上・警告上のいずれか)により消費者の生命・身体・財産に損害が発生した場合には製造業者が責任を負うことになっています。

製品を製造する会社としては安全なものを作っているつもりでもどこかに欠陥があり、使用者に損害を与えることはいつかは起きうる事態ですよね。。

損害賠償金や裁判周りの費用に備えるためにこの保険は有効そうです。

製品自体の損害などには対応していないとのことですが、このことはFP3級では私がみた限りでは出題されていないので支払いの対象外もあるとの豆知識程度の認識で大丈夫かと思います。

③受託者賠償責任保険とは

他人から預かった物を損傷したり、紛失してしまったために損害賠償責任を負ってしまった場合に備える保険となります。

対象:お客様から物を預かる企業などの経営者など(対象者は自分で設定可能)

支払いの対象の具体例

  • レストランで上着を預かった際に床に落とし汚してしまった
  • 美容院で預かった荷物が盗難に遭ってしまった
  • 倉庫で預かった荷物が火災により焼失してしまった

※支払いの対象外

①故意に受託物を破損・汚損・紛失した場合

②事故を起こした受託物の所有者が身内である場合

③法外に高い物品である場合

④荷物の性質上そうなることを避けられなかった場合

定義そのままで他人から預かったものを損傷・紛失してしまった場合の損害賠償責任に備えることができる保険となっています。

確かに、美容室やレストランで上着や荷物を預けることがありますが、預かっている間に起こった事故に対しても備える必要があるのですね。。

今回も支払いの対象外は故意である、つまりわざと受託物に損害を与えた場合、事故を起こした受託者の所有者が身内である、つまり他人への損害ではないなど賠償責任保険の定義に従って対象外となっているものがありますね。

そもそもの部分をしっかりさせておけばこの対象外は見抜けそうです。

また、③については高すぎるものへの賠償責任まで責任は持てないということでしょうか。

④については、自然と起こってしまったことなので対象外なのですね。。

この賠償責任保険については受託物に対する損害賠償に備える保険であるということを忘れずにいれば、問題は解ける気がします。

④施設所有(管理)者賠償責任保険とは

施設所有や業務遂行によって負う恐れのある賠償責任に備える保険となっています。

対象:様々な施設の所有者・管理者・イベントの監督者など

支払いの対象の具体例

  • 建物の火災によってお客様に怪我をさせてしまった
  • 自動販売機が倒れてお客様が怪我をさせてしまった
  • ガス爆発が発生し、近隣の建物に損害が及んだ
  • 店内で運んでいた食べ物を落とし、お客様の着衣を汚してしまった
  • 自転車で配達している際に、通行人にぶつかり怪我をさせてしまった

支払いの対象外→地震などによる損害

支払いの対象は、施設所有に伴うものと業務遂行に伴う賠償責任の2種類があることがわかりますね。

自分のお店の中でワックスがけなどが上手くできておらず、お客様が転んで怪我をしてしまうことは無くそうと努力することはできますが、いつかは起きてしまいそうですよね。。

しかも、店内で運んでいた食べ物を落とすなどは新人の店員さんであれば起こしがちなイメージがあります。。

このような事柄を起こしてしまった場合に備える賠償責任保険が、施設所有(管理)者賠償責任保険となるのですね。

自分の会社で作ったものによる損害にはPL保険・自分の所有する施設での事故に対する損害には施設所有(管理)者賠償責任保険と使い分けていく必要があるのですね。

このように細かく一つ一つの保険の種類を確認していくと、賠償責任保険は個人賠償責任保険以外は企業や施設所有者など個人ではない人が契約する保険であったのか。。など新たな発見がありました。

テキストの説明書きのみでは分からないことがたくさんあるということを再認識しました。。

もちろん、たくさんある事柄を簡潔にまとめてあるテキストのおかげで効率よく勉強できるのですが、分からない部分は納得できるまで徹底的に調べることで覚えやすくなりそうだなと思いました。

ここまで読んでくださりありがとうございました!

次回は一旦、損害保険について書いてきたことをまとめておきたいと思います。

またよろしくお願いいたします!