今日は、1調剤で単位薬材料を計算するものの中で外用薬についてまとめていきたいと思います。
- 外用薬における1調剤とはどういうことか
- 計算方法
について書いていきます。
地味に例題を考えるのが辛いですが、自分の定着のためと思って頑張ります!
目次
外用薬の1調剤
1調剤は一般的に下記のように定義されています。
通常1回に投与する内用液・外用薬ごとの薬剤の総量のこと
例に漏れず、外用薬もこの1調剤の考え方となります。
外用薬も内服薬のように服用タイミング・処方日数が同じだからとまとめません。
処方されたものそれぞれを1調剤として扱います。
例えば、湿布薬が2種類出た場合は、1つ目の湿布薬・2つ目の湿布薬をそれぞれ1調剤とします。
総量で考えるという点は屯服薬と同じなので内服薬とは違う考え方という風に覚えてもいいかもしれませんね。
外用薬の計算方法
単位薬剤料を計算する際には
1つのブロックを1調剤という考え方で分ける
ということは理解しました。
単位薬剤料を求めるのは過程であるので、最終目標をまずは認識しておきましょう。
外用薬も屯服薬と同じく
1調剤×調剤数
で薬剤料を計算します。
単位薬剤料はこの1調剤部分にあたります。
薬剤料を最終的に求めるために単位薬剤料はあるのですね!
こちら忘れずにいると何のために計算しているか。。と思わずに済みそうですね。
単位薬剤料の計算の流れをまた箇条書きにしてみます。
- 外用薬か判断する
- 1調剤がどこにあたるか認識する
- 処方された薬剤を薬価基準表から探し、薬価を確認する
- 処方された薬剤の薬価×総量を求める
- 点数表示にするために10で割る
- 小数点第一位の部分を5捨5超入する
ほぼ屯服薬と同じですね。
具体的な計算の例を示していきたいと思います。
例題1
下記のものに対して単位薬剤料(ついでに薬剤料も)を算出してみましょう。
<処方箋>
坐剤A 5個 1回1個 高熱時使用
湿布B 10cm×15cm 10枚 1日2回腰部に貼付 10日分
<薬価>
坐剤A 1個あたり 4.00
湿布B 10cm×15cm 1枚あたり 15.00
まずは、2種類違う種類の外用薬が処方された場合の計算をしてみましょう。
この処方箋を見てまずは、坐剤・湿布という薬剤の種類を確認することで外用薬であることを理解しましょう!
外用薬のまぎらわしいところは、どんな症状の時に使うと書いてあるところです。
屯服薬!と書きたくなりますが、定義を思い出すと違うことが分かります。
屯服薬は内服薬、外用薬は口で飲み込む以外の皮膚や舌の下などで吸収する薬となります。
【調剤事務管理士】独学で資格取得! 理系主婦のノート:屯服薬形状や種類で思い出しましょう!
1調剤はどこにあたるか考えます。
外用薬は内服薬のようにまとめることはできないため、座薬A・湿布Bはそれぞれ1調剤とします。
【薬剤の薬価×総量】の計算をします。
- 【座薬A】4.00×5=20.00
- 【湿布B】15.00×10=150.00
点数表示をするので10で割ります。
- 【座薬A】20.00/10=2.0
- 【湿布B】150.00/10=15.0
両方ともキリがいい数字なので、5捨5超入は今回は不要ですね。
単位薬剤料は【座薬A】2、【湿布B】15となります。
薬剤料を求めるにはこれに調剤数をかけることとなりますが、今回は両方とも1調剤なので×1です。
そのため薬剤料も【座薬A】2、【湿布B】15となります。
例題2
次は似たような薬剤が2種類同時に処方された場合はどうなるか計算しましょう。
<処方箋>
軟膏A 10g
クリームB 5g
<薬価>
軟膏A 1gあたり 2.00
クリームB 1gあたり 3.00
今回も軟膏・クリームという名前がついているので外用薬であると判断することが出来ます。
また、似たような薬剤でも基本的にはまとめて算出することは出来ないため、今回も軟膏A・クリームBに対してそれぞれ1調剤とします。
※処方医の出した処方箋に「混和」と書いてある場合は2種類以上の外用薬を混ぜて調剤することもあります。
ただ、勝手にこちらで混ぜることはもちろんできないので特に何も書いてない場合はばらばらに算出します。
【薬剤の薬価×総量】の計算をします。
- 【軟膏A】2.00×10=20.00
- 【クリームB】3.00×5=15.00
点数表示をするので10で割ります。
- 【軟膏A】20.00/10=2.0
- 【クリームB】15.00/10=1.5
単位薬剤料はこの数をそれぞれ5捨5超入すると求められるため、【軟膏A】2【クリームB】1となります。
クリームBのほうは4捨5入では2となってしまうので5捨5超入するということを忘れずに!!注意しましょう。。
薬剤料は今回も両方とも1調剤なので単位薬剤料×1で【軟膏A】2【クリームB】1となります。
外用薬は総量を自分で計算することもないので、外用薬であるということを判断さえできれば十分対応できると思います!
屯服薬とうっかり間違えてしまわないようにだけ注意しましょう。
軟膏などの外用薬は時々ですが混和の表記があることもあるのでそちらも忘れずに!ただこの内容はまた加算のあたりでするので軽く認識しておくだけで大丈夫です~。
ここまで読んで下さりありがとうございました!