前回、摘要欄の書き方を終えてレセプトの残りもわずかとなってきました。
普段の流れでは請求点の部分を埋めていくところですが、こちらは合計点となるので全ての項目を埋めてからの方が良いかと思いまして、先に調剤基本料の書き方を進めていこうと思います。
調剤基本料として算出する点数ですが、こちらも何種類か種類があるので何回かに分けて進めていきます。
今回は
- そもそも調剤基本料とは何なのか
- 調剤基本料1・2・3イ・3ロ・特別調剤基本料についてそれぞれどんなものなのか
- 記入方法
をまとめます。
目次
調剤基本料とは
調剤基本料は調剤技術料の一部となっており、調剤技術料の定義は下記の通りです。
調剤技術料:処方医が交付した処方箋の内容について保険薬剤師が調剤を行う技術料のこと
ちなみに、調剤技術料は下記の式で表現できるそうです。
調剤技術料=調剤基本料+(加算)+調剤料+(加算)
ある調剤をした際に調剤基本料、調剤料、その加算を足し合わせた分が保険薬剤師が調剤を行う技術料(調剤技術料)として算出されるのですね。
調剤基本料の加算には施設についての加算と時間についての加算があり、時間についての加算は時間外加算欄があるのですが、施設についての加算は他に記入する欄がないため調剤基本料と足し合わせて調剤基本料の欄に記入することになります。
書かれても分かりにくいということもあるかと思うので、次回以降の施設の加算についてまとめる回で例題としてまた具体例を書いていきますね!
調剤基本料1・2・3イ・3ロ・特別調剤基本料
調剤基本料は、処方箋受付1回につき算定します。
調剤基本料は処方箋の受付回数などによって点数が異なるようになっています。
その分類は下記の表の通りです。
表1 調剤基本料とその要件・点数
要件 | 点数 | |
調剤基本料1 | 下記全ての条件に当てはまらないもの もしくは医療資源の少ない地域にある保険薬局 | 42点 |
調剤基本料2 | 処方箋受付回数及び集中率が下記のいずれかに該当する保険薬局 ①月4,000回超かつ集中率70%超 ②月2,000回超かつ集中率85%超 ③月1,800回超かつ集中率95%超 ④特定の保険医療機関に係る処方箋が月4,000回超 | 26点 |
調剤基本料3イ | 同一グループの保険薬局の処方箋受付回数の及び集中率が 下記のいずれかに該当する保険薬局※ ①同一グループ月3.5万回超〜4万回以下かつ集中率95%超 ②同一グループ月4万回超〜月40万回かつ集中率85%超 | 21点 |
調剤基本料3ロ | 同一グループの保険薬局の処方箋受付回数の及び集中率が 下記のいずれかに該当する保険薬局※ ①同一グループ月40万回超〜かつ集中率85%超 | 16点 |
特別調剤基本料 | 下記のいずれかに該当する保険薬局 ①集中率70%超かつ特定の医療機関と不動産取引など特別な関係にあるもの ②地方厚生(支)局長に届出をしていない薬局 | 9点 |
※特定の医療機関と不動産賃貸借関係があり、処方箋受付回数の要件を満たしている場合集中率を満たしていなくても調剤基本料3イ・ロそれぞれに該当する
この表でよく出てきている集中率とは何か、調べてみました。
特定の医療機関からの処方箋を多く受け付けているか(集中しているか)示す項目
つまり、医療資源が少ないか、特定の医療機関からの処方箋を多く受け付けない保険薬局が多く調剤基本料を徴収できるようになっているようです。
他にも不動産賃貸借関係があるかどうかなども判断項目にあるのは、特定の医療機関と癒着しているような調剤薬局は1回あたりの調剤基本料を少なくしたいという考えがあるのでしょうか。。
集中率が高いものについては
- ある病院からの処方箋をよく調剤する場合その診察項目でよく処方される薬品を多く取り揃えるようにできる
- 同じような薬剤を調剤するのは少し楽であったりするために調剤基本料を下げるようにしている
のかもしれませんね。。
隣の薬局で処方してもらってくださいねと医療機関で声がけされることもあるので何かある気はしますが、素人なので分かりませんね。。
現場の人間ではないので詳しいことは分からないのですが、そんなことがあるのかなと思いながらこの項目を見てみると少し覚えやすい気がします。
例題は加算の内容の時に一緒にやったほうがいいかなと思うので、次回以降また考えていきましょう!
ここまで読んでくださりありがとうございました!