【FP3級】小規模企業共済等掛金控除について確認!

今回は、覚えるのに苦労した所得控除の中でも

  • 小規模企業共済等掛金控除とは
  • 小規模企業共済等掛金控除額

上記2点についてまとめつつ、不明点を調べていきます。

「小規模企業共済等掛金控除ってどんなもの?」「小規模企業共済等掛金控除に該当する人ってどんな人?」といった方に読んでいただけると嬉しいです!

あざらし
あざらし

控除の中でも小規模企業共済等掛金等控除についてまとめていきます!

一緒に確認していきましょう。

小規模企業共済等掛金控除とは

小規模企業共済等掛金控除は

小規模企業共済等掛金控除:納税者が小規模企業共済法に規定された共済契約に基づく掛金などを支払った場合に、その支払った全額を合計所得より差し引くことが出来る控除のこと

となります。

小規模企業共済等掛金控除の対象となるのは、下記3つの掛金となります。

  1. 小規模企業共済法の規定によって、独立行政法人中小企業基盤整備機構と結んだ共済契約の掛金(※1)
  2. 確定拠出年金法に規定する企業型年金加入者掛金もしくは個人型年金加入者掛金
  3. 地方公共団体が実施する心身障害者扶養共済制度の掛金

※1 旧第2種共済契約の掛金は生命保険料控除の対象なので注意!

あざらし
あざらし

正直、私が知っているものは2番の確定拠出年金くらいです。。

それぞれがどんなものかさっぱり分からないので、どんな人が入っているのか・特徴はどんなものか調べられるところまで調べてみたいと思います!

小規模企業共済法の規定によって、独立行政法人中小企業基盤整備機構と結んだ共済契約の掛金

小規模企業共済制度は

小規模企業の経営者や役員、個人事業主などのための、積立による退職金制度

となります。

〇対象者

  • 小規模企業の経営者・役員、個人事業主

〇特徴

  • 退職・廃業時に共済金(※)を受け取ることが出来る
  • 掛金は加入後も増減可能(1,000~70,000円まで500円単位で)
  • 低金利の貸付制度を利用可能

※共済金の特徴は下記の通りです!

〇掛金の納付月数+共済事由によって受け取ることが出来る金額が決まっている

〇掛金の納付月数が240カ月未満で任意解約をした場合には掛金合計額を下回る

あざらし
あざらし

小規模企業の経営者・役員、個人事業主が対象の共済となっているようです。

掛金をどれだけ支払っているか・受け取ることとなった理由によって受け取ることが出来る金額が決まっているのですね!

しろいるか
しろいるか

この共済は、

①小規模企業の経営者や個人事業主が廃業や退職の事態に陥った際にその後の生活を安定させたり、事業の再建に備えたりできるようにすること

②小規模企業の経営者や個人事業主は一般の労働者・従業員よりも社会保険や労働保険などの恩恵を受けることが少なかったため、そのような社会保障政策の不備を補充する機能を果たすため

に作られたようです!

確かに、保険の要件に経営者はNGなどありましたよね。。納得です。

参考:中小機構 https://www.smrj.go.jp/index.html

確定拠出年金法に規定する企業型年金加入者掛金もしくは個人型年金加入者掛金

確定拠出年金は

拠出された掛金とその運用収益との合計額をもとに将来の給付額が決定する年金制度

となります。

確定拠出年金には下記2種類があります。

  • 企業型年金:掛金を事業主が拠出
  • 個人型年金:掛金を加入者自身が拠出

〇対象者

・企業型年金

  • 企業型年金規約の承認を受けた企業に勤務する従業員

・個人型年金

  • 自営業者など(国民年金第1号被保険者)
  • 厚生年金保険の被保険者(国民年金第2保険者)
  • 専業主婦(夫)など(国民年金第3号被保険者)

〇特徴

  • 運用商品(預貯金・投資信託・保険商品など)から、加入者自身が運用指図を行う
  • 離転職時には確定拠出年金で積み立てた資産を他の制度へ持ち運べる場合あり
  • 老齢給付金・障害給付金・死亡一時金・脱退一時金のうちいずれかの方法で受給できる(各受け取り方法については条件あり)
あざらし
あざらし

確定拠出年金は企業型については企業型年金規約の承認を受けた企業に勤務している人しか該当しないようですが、個人型については全ての人が対象者となることが分かります!

自分で運用しなくてはいけないので必ず収益がプラスとなるわけではない点には注意が必要そうですが、掛金全額が所得控除となる点はとても大きいですね。。

参考:厚生労働省 確定拠出年金の概要 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/nenkin/nenkin/kyoshutsu/gaiyou.html

地方公共団体が実施する心身障害者扶養共済制度の掛金

心身障害者扶養共済制度は

障害のある方を扶養している人が、毎月一定の掛金を納めることで万が一(死亡・重度障害)のことがあった場合に障害のある方に終身年金を支給する制度

となります。

〇対象者

  • 障害のある方(※1)を扶養している保護者(※2)

※1 障害のある方の条件

下記のいずれかに該当する障害のある方で、将来独立自活することが困難であると認められる方となっています。

  1. 知的障害
  2. 身体障害者手帳を所持かつその障害が1級から3級までに該当する障害
  3. 精神または身体に永続的な障害のある方(統合失調症・脳性麻痺・進行性筋萎縮症、自閉症、血友病など)で、その障害の程度が①又は②の者と同程度と認められる方

※2 保護者の条件

下記全ての条件を満たすこと

  • その都道府県・指定都市内に住所があること
  • 加入時の年度の4月1日時点の年齢が65歳未満であること
  • 特別の疾病もしくは障害がなく生命保険契約の対象となる健康状態であること
  • 障害のある方1人に対して、加入できる保護者は1人であること

〇特徴

  • 保護者が死亡もしくは重度障害となったとき、障害のある方に毎月2万円の年金が生涯にわたり支給される
  • 付加保険料(制度の運営に関する事務経費など)が必要ないため、掛金が割安となっている
  • 都道府県・指定都市が実施している公的制度なので安心できる
あざらし
あざらし

障害を持つ保護者の方が入ることが出来る共済となっています!

ただ、個人的には保護者が死亡した際に毎月2万円年金として受け取ることが出来ても、この共済の対象とされている障害者の定義:独立自活が困難な人が暮らしていけるのかは少し気になりました。。

2万円じゃ暮らせないような。。もしかしたら、他に何か制度があるのかもしれませんね。

参考:厚生労働省 障害者扶養共済制度 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000195619.html

条件について、「合計所得金額の制限があるのか?」という観点も入れてまとめてみます。

小規模企業共済等掛金控除の条件:

納税者本人が小規模企業共済法に規定された共済契約に基づく掛金などを支払った場合

〇合計所得金額の制限:なし

〇対象となる掛金

・ 小規模企業共済法の規定によって、独立行政法人中小企業基盤整備機構と結んだ共済契約の掛金

・確定拠出年金法に規定する企業型年金加入者掛金もしくは個人型年金加入者掛金

・地方公共団体が実施する心身障害者扶養共済制度の掛金

あざらし
あざらし

この控除は合計所得金額の制限が特に設けられていません。

対象となる掛金はいくつか種類があるので、チェックしておくとよいかもしれませんね。

小規模企業共済等掛金控除額

小規模企業共済等掛金控除額は、

その年に支払った掛金の全額

となっています。

あざらし
あざらし

全額が掛金の対象!というのはとても分かりやすいですね。

これなら覚えやすいです。

しろいるか
しろいるか

確定拠出年金は運用結果によってプラスになったりマイナスになったりするようですが、そもそも株式投資などする予定だった人はこちらも利用してみるのはありかもしれませんね。

ここまで読んで下さりありがとうございました。

テキストでは、小規模企業共済等掛金を支払った場合は全額控除くらいしか載っていなかったのでほぼほぼ初見の内容でした。

FP試験に出る内容ではないですが、小規模企業共済等掛金控除について深く調べることが出来たのでとても勉強になりました!

参考:国税庁 小規模企業共済等掛金控除 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1135.htm