【調剤事務管理士】独学で資格取得! 理系主婦のノート:時間外・休日・深夜加算(調剤基本料への加算)

今回は、レセプト作成の実技試験・学科試験を解く際に必要な

  • 時間外加算・休日加算・深夜加算とは(調剤基本料への加算)
  • 記入方法

上記2点をまとめていこうと思います。

「時間外・休日・深夜加算とはどんなものなのか知りたい」「時間外・休日・深夜加算はどうやって計算・記入するのか知りたい」といった方に読んでいただけると嬉しいです!

あざらし
あざらし

時間外・休日・深夜加算は2回目の記事となりますが、こちらは調剤基本料への加算をメインとして進めます!

記入方法のところでは、自分で考えた例題を具体的に解いてみます。

時間外加算・休日加算・深夜加算とは

時間外・休日・深夜加算は

時間外・休日・深夜加算

保険薬局の開局時間外に処方箋受付・調剤をした場合、調剤料・調剤基本料に加算することが出来る点数のこと

とされています。

調剤料・調剤基本料という響きを聞いて、下記の式を思い出す方もいらっしゃるかもしれません。

調剤技術料=調剤基本料+(加算)+調剤料+(加算)

時間外・休日・深夜加算は、調剤技術料の成分である調剤料・調剤基本料両方への加算となります!

あざらし
あざらし

調剤技術料の成分2種類両方への加算は時間外・休日・深夜加算のみとなるので加算し忘れないよう注意しましょう!

私はよく忘れてしまっていたので。。

以前、調剤料への時間外・休日・深夜加算はまとめたので、今回は調剤基本料への加算としてまとめていきます。

【調剤事務管理士】独学で資格取得! 理系主婦のノート:時間外・休日・深夜加算

調剤基本料への加算の中でも、時間に関する加算の1つがこの時間外・休日・深夜加算となります。

そのため、この時間外・休日・深夜加算は、時間外等加算欄へ記入します。

あざらし
あざらし

施設への加算は調剤基本料との足し合わせでしたが、時間に関する加算は独立して記入することに気をつけましょう!

時間外・休日・深夜加算の時間帯などの定義は下記の表の通りです。

表1 時間外加算・休日加算・深夜加算の時間帯などの定義

加算名該当する時間
時間外加算6時~8時、18時~22時(休日、深夜を除く)
休日加算日曜、祝日、12/29~1/3
深夜加算22:00~翌朝6:00

※時間外加算・休日加算・深夜加算はいずれか1回のみ算定可能

この定義は調剤料への加算と全く変わりませんね!

注意点としては

  • 開局時間外に対応した場合のみ加算される
  • 2つ以上該当する加算があった場合は点数が高くなるほう1つを加算する

ということです!

あざらし
あざらし

該当時間に対応しても保険薬局の開局時間中に対応していた場合は、この3つの加算は算出することが出来ません。。

問題を解く際には開局時間なのかをまず確認し、その後時間外加算・休日加算・深夜加算のどれに該当するか確認するようにしましょう。

2つ目の項目は点数が見れたほうがいいかと思うので、記入方法の欄で詳しく説明しますね!

時間外加算・休日加算・深夜加算の記入方法

時間外加算・休日加算・深夜加算は開局時間外に処方箋受付・調剤をした場合、調剤基本料+(加算)に所定の数を掛けて加算することが出来ます。

加算点数の計算で調剤基本料+(加算)に掛ける数は下記の通りです。

  • 時間外加算:{調剤基本料+(加算)}×100%={調剤基本料+(加算)}×1.0
  • 休日加算 :{調剤基本料+(加算)}×140%={調剤基本料+(加算)}×1.4
  • 深夜加算 :{調剤基本料+(加算)}×200%={調剤基本料+(加算)}×2.0

{調剤基本料+(施設などの加算)}に該当する加算に対応する数を掛けていくことになります。

調剤基本料欄に記入されている値に掛ければOKということですね!

あざらし
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このかける数字も調剤料での加算と同じですね!

記入・計算する欄が調剤料・調剤基本料の加算の欄2箇所となることをしっかり覚えておけば、他は同じような要領で計算していけそうです。

いつものように、時間外加算・休日加算・深夜加算を算出する際のフローを書いておきます!

  1. 時間外加算・休日加算・深夜加算に該当するか・どれに該当するか確認する
  2. 調剤基本料+(加算)を求める
  3. 該当する加算料の所定の数を調剤基本料+(加算)に掛けて加算料を計算する
  4. 時間外等加算欄に□、中に時・休・深のいずれか該当するものを記入し、下に計算した加算料を書く
あざらし
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調剤基本料と同じように計算した加算料はマークの下に書きます!

ただ、それ以外は調剤料⇒調剤基本料+(加算)と置き換えれば同じように計算が可能となっています。

問題を解きやすいように、該当する時間・加算の点数をまとめた表を作っておきます。

表2 時間外加算・休日加算・深夜加算の時間の定義・加算点数

加算名該当する時間加算点数
時間外加算6時~8時、18時~22時(休日、深夜を除く){調剤基本料+(加算)}×1.0
休日加算日曜、祝日、12/29~1/3{調剤基本料+(加算)}×1.4
深夜加算22:00~翌朝6:00{調剤基本料+(加算)}×2.0

選択する際の注意点を再掲しておきます!

  • 開局時間外に対応した場合のみ加算される
  • 2つ以上該当する加算があった場合は点数が高くなるほう1つを加算する

1つ目は大切なので2度目ですが、開局時間外に対応したもののみ加算できるということは必ず意識しておきましょう!

2つ目は、『時間外加算・休日加算・深夜加算はいずれか1回のみ算定可能』という定義に対応する項目となります。

例えば、開局時間外の日曜(休日加算に該当)の23:00(深夜加算に該当)に対応した場合は掛ける点数の高くなる深夜加算を選択するということです。

あざらし
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保険薬局が損してしまわないよう、より点数が高くなる加算を選択していくということですね!

例題で練習してみましょう。

例題

例題を解く際に必要な調剤基本料・地域支援体制加算・後発医薬品調剤体制加算の点数表を記載しておきます。

表3 調剤基本料・地域支援体制加算・後発医薬品調剤体制加算の点数

点数
調剤基本料142点
調剤基本料226点
調剤基本料3イ21点
調剤基本料3ロ16点
特別調剤基本料9点
地域支援体制加算38点
後発医薬品調剤体制加算1 15点
後発医薬品調剤体制加算2 22点
後発医薬品調剤体制加算3 28点

例題1

下記のように処方箋に記載されていた場合の時間外加算・休日加算・深夜加算いずれかを求め、時間外等加算欄に記入しましょう。

<処方箋>

保険薬局の所在地及び名称 保険薬剤師氏名欄

調剤基本料1

後発医薬品調剤体制加算1

備考欄: 〇/〇(〇・祝日)休業日11時緊急受付

開局時間:月~土曜日、9:00~18:00

休業日:日曜日、祝日、12/31~1/3

では、フローに従って考えていきましょう!

時間外加算・休日加算・深夜加算に該当するか・どれに該当するか確認する

まず、『備考欄』をチェックします!

ここに緊急受付と書いてあるので開局時間外に対応したことが読み取れます。

また、祝日との表記から休日加算に該当することが分かります。

受付時間は11時なので時間外加算・深夜加算いずれにも該当しません。

そのため、今回は休日加算となることが確認出来ました。

調剤基本料+(加算)を求める

調剤基本料+(加算)を求めるため、今回の保険薬局はどれに該当するか『保険薬局の所在地及び名称 保険薬剤師氏名欄』を見てみます。

見てみたところ、調剤基本料1・後発医薬品調剤体制加算1に該当することが分かりますね。

これらの点数を表3で確認し、足し合わせていきます。

調剤基本料1(42点)+後発医薬品調剤体制加算1(15点)=57点

これより、調剤体制加算+(加算)は57点であることが求められました!

該当する加算料の所定の数を調剤基本料+(加算)に掛けて加算料を計算する

今回は休日加算に該当するためそれに対応する所定の数を確認します。

休日加算は{調剤基本料+(加算)}×1.4で計算します。

先ほど計算した調剤基本料+(加算)を使って計算していきます!

{調剤基本料+(加算)}×1.4=57点×1.4=79.8

小数点第一位を四捨五入すると80点となり、加算料を求められました!

時間外等加算欄に□、中に時・休・深のいずれか該当するものを記入し、下に計算した加算料を書く

今回の問題では休日加算に該当していたので、時間外等加算欄には□の中に、下には計算した加算料80と記入します。

あざらし
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手順は調剤料の時とほぼ同じで、調剤料の時よりも計算する回数が少ないので少し楽かもしれないですね!

例題2

下記のように処方された場合の時間外加算・休日加算・深夜加算いずれかを求め、時間外等加算欄に記入しましょう。

<処方箋>

保険薬局の所在地及び名称 保険薬剤師氏名欄

調剤基本料1

地域支援体制加算

備考欄: 〇/〇(〇・祝日)休業日11時緊急受付

備考欄: 〇/〇(〇・祝日)休業日23時緊急受付

開局時間:月~土曜日、9:00~18:00

休業日:日曜日、祝日、12/31~1/3

では、フローに従って考えていきましょう!

時間外加算・休日加算・深夜加算に該当するか・どれに該当するか確認する

まず、『備考欄』をチェックします!

ここに緊急受付と書いてあるので開局時間外に対応したことが読み取れます。

また、祝日との表記から休日加算に該当することが分かります。

今回の問題では受付時間が23時なので深夜加算にも該当します。

2つ該当する場合にはより点数が高くなるほうを選択します。

そのため今回は休日加算(×1.4)ではなく、深夜加算(×2.0)を選択します。

調剤基本料+(加算)を求める

調剤基本料+(加算)を求めるため、今回の保険薬局はどれに該当するか『保険薬局の所在地及び名称 保険薬剤師氏名欄』を見てみます。

見てみたところ、調剤基本料1・地域支援体制加算に該当することが分かりました!

これらの点数を表3で確認し、足し合わせていきます。

調剤基本料1(42点)+地域支援体制加算(38点)=80点

これより、調剤体制加算+(加算)は80点であることが求められました!

該当する加算料の所定の数を調剤基本料+(加算)に掛けて加算料を計算する

今回は深夜加算に該当するためそれに対応する所定の数を確認します。

深夜加算は {調剤基本料+(加算)}×2.0で計算します。

先ほど計算した調剤基本料+(加算)を使って計算していきます!

{調剤基本料+(加算)}×2.0=80点×2.0=160

キリの良い数字なので四捨五入は不要ですね。

160点と加算料を求められました!

時間外等加算欄に□、中に時・休・深のいずれか該当するものを記入し、下に計算した加算料を書く

今回の問題では深夜加算に該当していたので、時間外等加算欄には□の中に、下には計算した加算料160と記入します。

あざらし
あざらし

2つ以上該当する場合には、点数が高くなるほうはどちらかをしっかり考えて選択する必要があります。

冷静に考えれば難しくないと思いますので、よく考えましょう!

ここまで読んで下さり、ありがとうございました。