今回はレセプト作成の実技試験や学科試験を解く際に知っておきたい
- 調剤基本料
- 地域支援体制加算
- 後発医薬品調剤体制加算
上記3点について、後から確認しやすいようにまとめていこうと思います!
「調剤基本料欄へ何を記入するのか分からない。。」、「調剤基本料欄に記入する内容が多くて頭の中を整理したい」といった方などに読んでいただけると嬉しいです!
調剤基本料欄への記入内容を一通り記事に出来たので、一旦まとめておきます!
一緒に確認していきましょう。
目次
①調剤基本料
調剤基本料についての詳しい説明は下記のリンクを見てみて下さい!
リンク:【独学で資格取得/調剤事務】レセプト作成12-1 調剤基本料
調剤基本料とは
調剤基本料とは、調剤技術料の一部でその定義は
調剤技術料:処方医が交付した処方箋の内容について保険薬剤師が調剤を行う技術料のこと
調剤技術料=調剤基本料+(加算)+調剤料+(加算)
となります。
調剤基本料欄へ記入するのは、
調剤基本料+(施設についての加算)
となります。
※時間についての加算は時間外加算欄を使用するので、こちらは足し合わせなくてOKです。
まずは調剤基本料の定義をおさらいしました!
調剤基本料欄へ記入するのは調剤基本料+ (施設についての加算)というのは大切なのでよく覚えておきましょう。
調剤基本料の算定・点数
調剤基本料は、処方箋受付1回につき算定します。
調剤基本料の点数は調剤基本料の点数は、(保険薬局の or 同一グループの保険薬局の)処方箋回数・集中率によって異なります。
各調剤基本料の要件、点数は下記の通りです。
表1 調剤基本料とその要件・点数
要件 | 点数 | |
調剤基本料1 | 下記全ての条件に当てはまらないもの もしくは医療資源の少ない地域にある保険薬局 | 42点 |
調剤基本料2 | 処方箋受付回数及び集中率が下記のいずれかに該当する保険薬局 ①月4,000回超かつ集中率70%超 ②月2,000回超かつ集中率85%超 ③月1,800回超かつ集中率95%超 ④特定の保険医療機関に係る処方箋が月4,000回超 | 26点 |
調剤基本料3イ | 同一グループの保険薬局の処方箋受付回数の及び集中率が 下記のいずれかに該当する保険薬局※ ①同一グループ月3.5万回超〜4万回以下かつ集中率95%超 ②同一グループ月4万回超〜月40万回かつ集中率85%超 | 21点 |
調剤基本料3ロ | 同一グループの保険薬局の処方箋受付回数の及び集中率が 下記のいずれかに該当する保険薬局※ ①同一グループ月40万回超〜かつ集中率85%超 | 16点 |
特別調剤基本料 | 下記のいずれかに該当する保険薬局 ①集中率70%超かつ特定の医療機関と不動産取引など特別な関係にあるもの ②地方厚生(支)局長に届出をしていない薬局 | 9点 |
※特定の医療機関と不動産賃貸借関係があり、処方箋受付回数の要件を満たしている場合集中率を満たしていなくても調剤基本料3イ・ロそれぞれに該当する
集中率:特定の医療機関からの処方箋を多く受け付けているか(集中しているか)示す項目
びっくりするほど要件がややこしいですが、実技試験を解く際には要件までしっかり覚える必要はありません。
どの調剤基本料が適用されるのかは処方箋を見れば分かるようになっています!
こんな要件の定義があったなと覚えておいて、学科試験などで出題されたら確認するという流れでOKだと思います。(持ち込みOKの試験なので)
②地域支援体制加算
地域支援体制加算についての詳しい説明は下記のリンクを見てみて下さい!
リンク:【独学で資格取得/調剤事務】レセプト作成⑫-2 地域支援体制加算
地域支援体制加算とは
地域支援体制加算の定義は
地域支援体制加算:厚生労働大臣が定める施設基準に適合し、地方厚生局長などに届け出た保険薬局において調剤した場合算出することが出来る加算
となります。
この施設基準というのは非常に多いので、確認したい場合は以前私のまとめた記事(こちら)を見てみて下さい!
一定時間あけておくことや、1200品目以上医薬品を備蓄しておくことなどその内容は様々です。
ただ、この基準を満たした保険薬局があると、その地域の人はそこへ安心して訪れることが出来そうです!
地域支援体制加算の算定・点数
地域支援体制加算は、処方箋受付1回に対して38点を加算します。
地域支援体制加算は調剤基本料欄への計算の定義
調剤基本料+(施設についての加算)
の施設についての加算に該当します!
そのため、調剤基本料欄へ記入する際には調剤基本料と足し合わせます。
調剤基本料+地域支援体制加算
地域支援体制加算は該当する場合、足し合わせる点数は38点と決まっています!
見間違えることもなさそうでよいですね。
③後発医薬品調剤体制加算
後発医薬品調剤体制加算についての詳しい説明は下記のリンクを見てみて下さい!
リンク:【独学で資格取得/調剤事務】レセプト作成⑫-3 後発医薬品調剤体制加算
後発医薬品調剤体制加算とは
後発医薬品調剤体制加算の定義は
後発医薬品調剤体制加算:後発医薬品の調剤について厚生労働大臣が定める施設基準に適合し、地方厚生局長などに届け出た保険薬局において調剤した場合に算出できる加算のこと
となります。
この施設基準は3点と少しなので、再掲しておきます!
〇(後発医薬品のある先発医療品+後発医療品)/調剤した薬剤全体≧50%
〇後発医薬品の調剤を積極的に行っている旨の掲示
〇後発医薬品調剤体制加算を算定している旨の掲示
後発医薬品(ジェネリック医薬品)を広めるための加算ですね。
後発医薬品調剤体制加算の算定・点数
後発医薬品調剤体制加算は処方箋受付1回につき算定します。
後発医薬品調剤体制加算も地域支援体制加算と同様に施設の加算に該当するため、
調剤基本料+後発医薬品調剤体制加算
と計算します。
加算する点数は、後発医薬品置き換え率によって加算できる点数が異なります。
※後発医薬品置き換え率⇒後発医療品/(後発医薬品のある先発医療品+後発医療品)
どのように異なるかは下記の表の通りです。
表2 後発医薬品調剤体制加算名と後発医薬品置き換え率・点数
後発医薬品置き換え率 | 点数 | |
後発医薬品調剤体制加算1 | 75%以上 | 15点 |
後発医薬品調剤体制加算2 | 80%以上 | 22点 |
後発医薬品調剤体制加算3 | 85%以上 | 28点 |
後発医薬品調剤体制加算は、後発医薬品を調剤する数量が多ければ多いほど加算できる点数が高くなるのですね。
こちらも全て暗記する必要はなく、持ち込みテキストを確認して確実に計算していきましょう!
調剤基本料欄への記入は全て処方箋1回受付ごととなっているようですね!
施設に関する加算は、調剤基本料と足し合わせて調剤基本料欄へ記入するということを忘れずに頑張りましょう。
ここまで読んで下さりありがとうございました。